カプセルと女性

トレチノイン治療の原理

若い女の人

主にシミやシワなどの皮膚症状の改善のために、トレチノインという成分が使われることがあります。
このトレチノイン治療は、いったいどのような原理に基づいているのかを説明しましょう。
トレチノインというのは、ビタミンA(レチノール)の誘導体です。
このトレチノインは、皮膚の表皮の細胞に働きかけて、その増殖を活発にする作用があります。
表皮細胞は、その一番深いところである基底層で細胞分裂により生まれ、徐々に皮膚表面に向かって押し上げられ、最後には垢となって剥がれ落ちるというサイクルを繰り返しています。
このサイクル、別名ターンオーバーとも呼びますが、通常は4週間程度かかります。
しかし、細胞増殖を活発にすることで期間を短縮することができるわけです。
ところで、シミのもとになるのは、メラノサイトと呼ばれる細胞がつくるメラニンが原因です。
メラノサイトはまさに表皮の最下層にある基底層に存在しているのですが、残念なことに、というべきか、このメラノサイト細胞そのものはいつまでも基底層に留まっていて、徐々に皮膚表面に向かって押し上げられてくるということはありません。
あくまでも、メラノサイトが作るメラニンを、表皮細胞と一緒に皮膚表面に持ってきて、剥がれ落ちるようにしてしまおう、という原理に基づいています。
ですから、トレチノイン治療を受けようと考えている人は、最低限、次のことは理解しておく必要があります。
まず、治療開始後、皮膚表面が剥がれ落ちる、皮がボロボロと剥けたようになる期間があることです。
これはまさに治療が功を奏しているわけですが、この間、肌は非常に敏感な状態になっており、適切なケアをしないとかえって様々な肌トラブルの原因になりかねません。
そして、メラノサイトそのものを壊そうとする治療ではないため、シミが再発する可能性は残るということです。